ブログ 〔 マニアック放言録 〕

2018.07.03

『ハン・ソロ』、SW番外編鑑賞

商魂逞しいディズニー。金になるモノなら何でも使って商売にしてしまう浅ましさ。オリジナル本編9部作のラスト3部作復活に留まらず、サイドストーリー(スピンオフ?)を先の『ローグ・ワン』(過去ブログ参照)に続き今回は『ハン・ソロ』。いずれも、決して我々スターウォーズ・ファンが映画化を望んで製作された作品ではないはず。映画のコンテンツとして使えそうなネタだから利用したに過ぎない、と私は感じている。

しかし、それが「A STAR WARS STORY」である限り、私は初公開時に劇場に観に行く。『ハン・ソロ』も例外ではない。

東京在住時は、ららぽーと豊洲のユナイテッド・シネマで会員になり、金曜日に1000円で鑑賞していたが、高知ではロードショー館がTOHOシネマズ高知しかないので、ロンドンから高知へ帰任したことを受け、早速シネマイレージ会員に登録し、台風の雨風をくぐって劇場に足を運んだ。平日の昼間ということもあり、観客はわずか十数名だった。

結論から言うと、『ハン・ソロ』は “第一級のSF冒険活劇” だった。しかし当然、『ローグワン』同様に 『スターウォーズ』 ではない。当然だよね。ジェダイによるフォースの戦いが組み込まれていないから。ただ、そんなことは端から承知。何故ならルークに出会う前のハン・ソロの物語だから。そのため、『スターウォーズ』とは別空間の或る一人の青年の物語として観た。

『ハン・ソロ』は、その観点からだけで十分に楽しめる。高度な特撮技術と洗練された世界観には圧倒された。さすがに映像技術は日進月歩、最新作ほど完成度は高くなる。我々SWファンにはそれなりの愉しみ方があるが、そんなもの抜きでも、SF冒険活劇として第一級の仕上がりだ。SW本編をご覧になったことがない方でも、十分に愉しんでいただける。そういう意味ではSWシリーズの “入門編” 作品かもしれない。

是非劇場に足をお運びになり、『ハン・ソロ』をご覧になって頂きたい。ようこそ『STAR WARS』の世界へ。
May the Force be with you. フォースと共にあらんことを。

2017.12.27

平祐奈ちゃん出演映画鑑賞4

スターウォーズ最後のジェダイ

クリスマス休暇に赴任先のロンドンから日本に戻ってきた。スターウォーズのラッピング機を運航しているANAに期待して搭乗したものの、さすがに超最新話題作の『スターウォーズ最後のジェダイ』は機内上映していなかった。

スターウォーズは第一作(エピソード4)の日本初上映時から一貫して劇場で鑑賞している。今回も例外ではない。まずは公開2日目に、居住しているロンドンの繁華街レスタースクエアの劇場(写真右)で朝から2回連続で鑑賞した(3DのIMAX)。しかし、字幕が無いため流れは分かるのだが細かい台詞がとらえきれず、物語のザックリ8割ほどしか堪能できなかった。

期待していたANA機内で観られなかったため、日本に帰って速攻で映画館に行き、日本語字幕版を鑑賞した。3箇所ほど「ああ、そういうことか」と理解できた部分があり、字幕のありがたさを痛感した。

作品に関しては、ジョージ・ルーカスが「Beautifully made」とコメントしたそうだが、私も全く同じコメントしかしようがない。往年のファンに媚びを売っただけの前作よりは数倍良いし、ラスト付近はスターウォーズらしいドラマチックな展開だが、色々と不満もあり、決して「傑作」と手放しで評価できる作品ではなかった。でも、多くの方に観て頂きたい。観る価値はある。

特筆すべきは、レイ役のデイジー・リドリー(Daisy Ridleyが格段に良くなっていたこと。ルークやレイア(ご冥福を祈ります)もいいけれど、デイジーが本作で最も輝いていた。彼女はイギリス人女優で、英語もブリティッシュ・アクセント。そのためオビ・ワン・ケノービ(イギリス人のアレック・ギネスが演じた)の子孫役ではないかと憶測されているのだが、その辺は最終作でのお楽しみ。前作ではイマイチだったが、本作のデイジーは非常に魅力的で、ストーリーに関係なく彼女こそスターウォーズ映画の “A New Hope” ではないかと感じた。

未成年だけどコドモじゃない

スターウォーズは結局3回(ロンドンと日本)観たことになったのだが、実はこれ単なる前振り。スターウォーズの上映時間を調べていたら、なんと同じ劇場(シネコン)で我らが平祐奈ちゃんの主演作が上映されているではないか‼ 上映時間の関係で、実は上述のスターウォーズより先に観た。学生が冬休みになったばかりで、一般社会はまだ平日の12月26日に行ったので、両作品とも観客はそれぞれ十数名だった。ほとんどホームシアター状態。

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ロンドンではFacebookでスーパーカー及びモデルカーのネットワーク構築に腐心しており、定期的に坂道姉妹のウォッチは行うものの、女優・平祐奈ちゃんの情報は追い切れていなかった。そのため、本作の存在は全くキャッチできておらず、スターウォーズの鑑賞目的で劇場の上映スケジュールを見て、初めてその存在を知った次第。お恥ずかしい。

原作は小学館の『Sho-Comi』(旧『少女コミック』)に2013年から16年まで連載されたいわゆる少女マンガで、作者は水波風南。対象が中学~高校の女子達ということもあって、主演女優は平祐奈ちゃんだが、集客のための主演男優はジャニーズからの2名が務めた。だから当日の劇場は、おっさん私一人。ほとんどがティーンの女子達で、2~3組だけ若い男女のカップルが居たくらい。非常に場違いな空気が漂っていたが、敬愛する祐奈ちゃんの “主演” 作だから、「俺は祐奈ちゃん本人に出演作を全部観ると約束したんだ」と自分に言い聞かせ、臆することなく堂々と鑑賞した。

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作品はと言うと、これまでの祐奈ちゃん出演作品の中で最高傑作だった。最高のクリスマスプレゼントになった。映っている時間が多く、ストーリー展開の主軸であり、最も個性と存在感のある役どころだったので、ジャニーズ2名は女子集客の撒き餌であって、実質的な主役は平祐奈ちゃん(役名:折山香琳=おりやまかりん)に他ならなかった。上の2枚の写真は本作キャンペーン中のもの(本作主演後に髪を切り、劇場公開時にはまた髪が伸びた感じ)。

4月の『ReLIFE』では、本人のキャラと真逆の根暗女子を演じたが、本作では監督が「この役は平祐奈しかいない」とご指名するくらい、祐奈ちゃんのキャラ全開の役柄だった。もちろん、単に地で演じられる訳ではなく、最初は演じ難かったらしいがすぐに折山香琳に “憑依” して、まるで本人であるかの如く立ち振る舞え、台詞でもアドリブが口をついて自然に出てきたとのこと。監督も絶賛していた。去年大学生となった祐奈ちゃんだが、長身ではなく可憐なルックスなので、16歳の高校1年生を演じても何の違和感もない。本作『未成年だけどコドモじゃない』は、彼女を知る入門作にして代表作と言えるだろう。是非ご覧になっていただきたい。

余談だが、『ReLIFE』鑑賞時のブログで共演者の岡崎紗絵ちゃんを紹介したが、“キミスイ” でブレイクした浜辺美波ちゃんや最強アイドル浅川梨奈ちゃんらが出演した『咲-Saki-』のスピンオフ作品『咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A』で鶴田姫子役(写真右)を演じている。名だたるアイドル(フェアリーズの伊藤萌々香ちゃんは準主演)が共演する中、どれだけ存在感を示せられるか楽しみだ。

今年の夏、私の愛読書『CM NOW』7-8月号で、平祐奈ちゃんが初表紙を飾ったのはいいけれど、過去インタヴューで「髪は染めない約束」と言っていたのに、ショートヘアにした上で茶髪に染めており驚いた。記事の中では“イメチェン”風に語っていたが、根っから真面目な祐奈ちゃんが大学生になったからといって約束を破る訳がない。当然、新作映画の役柄だろうと認識していた。私は『未成年だけどコドモじゃない』の原作を知らなかったので、ラストあたりでバッサリとショートにし、茶髪に染めるのかと思って観ていたのだが、結局そんな展開には至らなかった。

調べてみると、2018年3月31日公開の主演映画『honey(ハニー)』で女子高生・小暮奈緒の役作りのため初めて茶髪にし、20cmカットしたとのこと。これも原作は少女漫画で、主演男優はジャニーズ。祐奈ちゃんが可憐な女子高生役にぴったりなのは当然として、作品(相手役のジャニーズ)を盛り立てる確かな演技力と、アイドルではなくプロの女優(恋愛を封印中)で、かつ天然・平愛梨の妹(6人兄弟の末っ子)にして性格が超出来た娘なので、観客の若い女子達(クレージーなジャニーズファン)から敵視されたり嫌われたりしない稀有な存在なのだろう。こういう青春映画に監督が祐奈ちゃんを起用したがる理由がよく分かる。本作には最強アイドルなぁぽん(浅川梨奈)も出演。共に主役級へと成長を遂げた後では初共演となる。

来年4月にまた日本へ帰国する理由が一つできた。楽しみ。本当は、公開前の試写会舞台挨拶に行きたいところ。東京虎ノ門に勤めていた頃が懐かしい。あの頃は地の利を活かし、祐奈ちゃんの握手会にも2度行けた。

最後になるが、2018年の平祐奈ちゃんカレンダーが絶賛発売中! その中で私が大好きなカットを1枚特別に掲載する(写真右:可憐さに言葉を失う)。殺風景なお部屋の彩として、皆さんも是非ご購入されてはいかがだろうか。

では、折山香琳風に、「ごきげんよう」。

2017.04.22

平祐奈ちゃん出演映画鑑賞3

今朝、平祐奈ちゃんの2017年初主演作となる 『ReLIFE』 を観た。
8時40分からの上映だからか、公開一週間目なのに観客は私を含めたった二人だった。
昔より活気はあるものの、映画業界はまだまだ厳しい状況のようだ。

とは云うものの、「ReLIFE」の映画そのものは、私の好きなテーマの作品だった。
過去の祐奈ちゃん出演作品のような、病気も超能力も出てこなかった。
ややSF寄りな背景設定だが、かろうじて普通の現代ドラマの枠内に収まっている感じ。

ただ、祐奈ちゃんの演じた役柄そのものが地味だったため、作品中では助演の池田エライザ(上の写真で左端)と、
今まで私がその存在を全く知らなかった岡崎紗絵(上の写真で右端)の存在感が結構目立っていた。

私が祐奈ちゃんファンでなかったら、ブログ・タイトルは
『注目女優・岡崎紗絵』あたりだったかもしれない。

現役のモデルで、すでに数々の連続ドラマに出演していたそうな。
ドラマ自体は観ていたが、私の鑑賞意欲に応えられず、すぐに観るのを止めたため、
今日まで岡崎紗絵ちゃん(左の写真)の存在を知るには至らなかった。

皆さんも、彼女の名前くらいはインプットしておいてはいかがだろうか。
ただ、現時点での役者ぶりはエライザの方が一歩先を行っている感じ。
すずちゃんや祐奈ちゃんのように、主演女優にまで育つかどうかは未知数だが、
少なくともTVドラマや映画で、その活躍を観る機会は増えていくだろう。

本命祐奈ちゃんは、出演作が続いたり、姉の平愛梨が結婚(引退?休業?)したりと、
何かと話題に事欠かなかったこともあり、いろいろなTVバラエティ番組に出演している。

やはり、ダイヤの原石に磨きかかかってしまうと、その輝きを誰も遮ることはできないらしい。

平祐奈ちゃんの役柄としては、「ReLIFE」の日代千鶴より「サクラダリセット」の相麻菫の方が存在感がある。
5月13日公開の「サクラダリセット(後編)」では、相麻菫の活躍が前作以上に期待できる。

ちなみに、先週は『グレート・ウォール』を観た。
何と言っても、リン・メイ司令官役のジン・ティエン(Jing Tian=景甜=下の写真中央)が良かった。
中国のみならず、ハリウッドでも活躍している女優らしい(本作はハリウッドでズッこけたらしいけど‥)。

2017.04.01

平祐奈ちゃん出演映画鑑賞2

昨日と今日で、平祐奈ちゃんの出演している新作映画を2本観た。

『サクラダリセット(前編)』は、ストーリー展開上 “陰の主役” と言えるような重要な役どころ。
始まる前から死んでいる人物のため、登場時間は短いけれど、存在感は十二分に発揮できていた。
そういう意味では、祐奈ちゃんの印象の強さは『キセキ』や『きょうのキラ君』より頭2つ抜きんでていた感じ。
物語そのものは、荒唐無稽な超能力者モノなので、設定と世界観は非常に安易だが、映画として嫌いではない。
5月13日公開の後編が楽しみだ。祐奈ちゃんの活躍に期待。

もう一本は、本日エイプリルフールに封切りされた裏切りエンターテインメント『暗黒女子』
派手な前宣伝、公開初日、映画の日の多重効果で満席かと思いきや、広い劇場の3割ほども埋まっていなかった。
飯豊まりえは『きょうのキラ君』で、玉城ティナは『サクラダリセット』(TVドラマ『JKは雪女』でも)で共演しており、
出演者の面子には既視感が強いものの、そこは若手の新進女優達、異なる役柄をしっかり演じ切っていた。

次は、4月15日公開、2017年初主演作となる 『ReLIFE』 だ。
ちなみに、クラスメート役の池田エライザとは『JKは雪女』でも共演している。

しかし、私自身19年ぶりの欧州赴任が決まったため、7月公開予定の『忍びの国』は劇場で観ることができない。
握手会で祐奈ちゃん本人と交わした約束(本人への私の勝手な宣言だが)を、不本意にも果たせなさそうだ。
年末のカレンダー発売記念握手会(あればだが)にも、行けそうにないのが残念。

さらに言えば、18歳から大人の女優への成長物語を、遠くヨーロッパから見守るしかないのが極めて残念だ。

2017.03.25

女優 「広瀬すず」 の問題点

昨日、若手女優のトップランナー広瀬すずちゃんの最新作 『チア☆ダン』 を観た。

結論から言おう・・・、番宣のやり過ぎだ。
過多な番宣情報が作品をダメにした。

非常に良い作品なのに、事前の煽り過ぎで、
予想を超える感動が得られない結果だったからだ。

飛ぶ鳥を落とす勢いの広瀬すずちゃんを抜擢して、
過酷なダンス訓練を経て完成させた作品だけに、
大々的な宣伝を打ちたくなる気持ちは分かる。

キャストが番宣出演した番組数は圧倒的に多く、
作品の内容も悪くないだけに、この春の青春映画は
『チア☆ダン』の一人勝ちになると想像していたが、
いざ蓋を開くと、決してそうではないようだった。

実話を基にしていることが、アピール材料になる半面、作品の結論が分かっている(=ネタバレしている)ため、
結論まで至る過程に余程のドラマを組み込まないと、映像作品として実話以上の感動を創り出すことができない。

そうでありながら、同じ状況にある 『ビリギャル』 では、作品を観た時のネタバレ落胆感は印象に残っていない。
つまり、『チア☆ダン』 を観た時感じた作品の物足り無さは、作品の内容や完成度が問題ではないのだろう。

私の結論はこうだ。

作品が、「広瀬すず」という女優の力に負けている。

ひいき目に見ても、客観的に見ても、批判的に見ても、広瀬すずちゃんの “女優力” は圧倒的だ。
彼女のルックスはもちろんだが、表情や演技、その存在感が強すぎて、物語が色褪せてしまうのだ。

実力・人気・知名度で同年代女優から群を抜いているため、多くの製作者や監督が広瀬すずちゃんを使いたがる。
さらに彼女は今、ハイティーンという宝石のような時間帯の只中にいる。そのため、今の彼女にしか演じられない、
等身大の年代、等身大の役柄で起用したくなるのだろう。そこに大きな問題点がある。すず作品の落とし穴だ。

『ちはやふる』、『四月は君の嘘』、『チア☆ダン』と、全てが広瀬すずちゃんを引き立てる映画のようになっている。
もちろん、製作者も監督もそのつもりはないだろうが、普通の生活の中にあんな女性はそうそう存在はしていない。
だから違和感が生まれ、登場人物の物語上の存在感以上に、「広瀬すず」という女優の存在感が勝ってしまうためだ。

「広瀬すず」という若い “大女優” を、年齢の等身大ではなく、女優力の等身大に合わせた役に起用しなくてはならない。
そのために必要なのは、同年代の高校生の日常生活を描いた物語ではなく、もっと特殊で非日常的な物語である。

言い方を変えれば、ハイティーンの心情を描く叙情詩ではなく、壮大な構造の物語を描く叙事詩が必要ということだ。
例えるなら、『スターウォーズ』のようなSFサーガや、『風と共に去りぬ』のような大河物語など、
「広瀬すず」という女優の力に負けないだけの、魅力的で構造的な仕掛けが物語自体に必要ってことなのだ。

次回の主演作も、高校生活における “ちっちゃな” 恋愛物なのが残念。
「広瀬すず」の女優力に対し、「病死」や「全米制覇」の仕掛けですらほぼ無力だったというのに。

製作者が企画を立てる際、安易に「広瀬すず」という女優力に頼り過ぎなのではないか。
監督が創作したい作品に対し、出演者として後から「広瀬すず」を選択するのではなく、
「広瀬すず」の女優力に見合った作品の企画を立てるところから始めなくてはならない。

今のような製作企画方法では、いつまで経っても「広瀬すず」に “代表作” は生まれないだろう。

2017.03.07

『シン・ゴジラ』 と 『ローグ・ワン』

3月3日に開催された『第40回日本アカデミー賞』授賞式にて、
我らが 『シン・ゴジラ』 が特撮映画として “史上初” の最優秀作品賞に輝いた‼ 拍手! 拍手!
他にも数々の最優秀賞(最多7冠)を受賞し、日本映画史にその名を永遠に刻んだ。

初日に鑑賞した直後の感想は、昨年7月29日のブログの通りだが、私の 『シン・ゴジラ』 評には幾つかの視点がある。

1. 未知の巨大生物を災害ととらえた純粋な「防災・災害対策」映画であること。
2. ゴジラを人間的感情の無い純粋な「自然の脅威」として描き切っていること。
3. 余計な人情劇を絡めない純粋な「人間vsゴジラ」の闘いを追求していること。

つまり、観客に媚びを売るような見え見えの展開を避け、徹底的に当映画の本質的なテーマを掘り下げた訳だ。
当然、流行りの漫画や小説を原作にしていないし、伝統を尊重しつつも、全く新しい映画作りに挑戦をして成功した。
その映画作りの姿勢こそが、『シン・ゴジラ』最大の魅力だ。ディズニーの姑息な『フォースの覚醒』とは真逆だ。

ディズニーは商魂逞しく、スターウォーズのサイドストーリーまで映画化し始めた。
エピソードⅣ直前の物語を描いた 『ローグ・ワン』 だ。

私は第一作劇場公開時からのスターウォーズ・ファンなので、ディズニーが嫌いでもしっかり劇場で観た。
さあ、皆さんはご覧になってどう思われただろうか。

まず、あの作品を間違ってでも “最高傑作” と謳うような人物は、そもそもスターウォーズの本質が何も分かっていない。

普通のSF特撮映画として見たら出来は良いが、エピソードⅣの美味しい伏線で姑息に観客の得点を稼いでいるので、
シリーズから完全に切り離された単独の作品としては評価できない。スターウォーズの世界観に当てはめて評価するなら、『ローグ・ワン』は正当な『スターウォーズ』映画ではなかった。

その理由は明白。フォースの闘い(ジェダイvsシス)が描かれていないからだ。

冒頭で “STAR WARS” のタイトルを出さず、お馴染みのテーマ曲を流さなかったことが、ディズニーの良心だろう。
その点だけは評価する。スターウォーズ・シリーズへの敬意が感じられた。そうしなければ許されなかったろう。

『ローグ・ワン』の中で唯一、『スターウォーズ』映画と呼べるシーンがあった。目の覚める思いがした。
スターウォーズをスターウォーズたらしめている本質が如実に表れている、ほんの一瞬のシーン。

ほとんどクライマックス。ダースベイダーが反乱軍の宇宙船に乗り込み、
銃器で迎え撃つ兵士たちをライトセイバーでなぎ倒すシーンだ。

圧巻の一言に尽きる。オリジナルのエピソードⅣより、圧倒的に魅力的で見事な完成度に仕上がっていた。
ダースベイダーの鬼神のような制圧力、文明の利器である銃器を無力化し、刀で迎え撃つという既成概念の打破。

そもそも、未来を描いていたSF映画にあって、「A long time ago, in a galaxy far, far away....」と始めてみせた。
宇宙論を無視した人間型異星人に満ち溢れる銀河を設定し、反乱軍を主役にした。

現代の “当たり前” をことごとく覆す仕掛けに満ち溢れている映画が、『スターウォーズ』なのだ。

でも、このシーンはエピソードⅣから借りてきたもの。
『ローグ・ワン』のオリジナル・シーンではない。

中国武術の「気」の概念に似た「フォース」(第一作では理力と翻訳)の設定こそが、ルーカスの偉大な “発明” だ。
フォースという虚構(ファンタジー)の周りを、特撮によるリアリティで固めた世界観がスターウォーズそのものなのだ。
だから、フォースの闘いが描かれていないと、スターウォーズとは呼べない。

つまり、普通の映画。

そう、『ローグ・ワン』は普通のSF映画であり、正当な『スターウォーズ』映画ではないのだ。
分類にすら入っていないのだから、そもそも最高傑作などであろう訳がなかろう。

目を覚ませ、にわかスターウォーズ・ファンどもよ。
まず自分自身に “フォースの覚醒” を起こすのだ。

2017.03.05

平祐奈ちゃんの出演映画鑑賞

昨年11月の出版記念握手会で、平祐奈ちゃん本人から今年7本の映画に出演すると教えてもらった。
12月のカレンダー発売記念握手会では、平祐奈ちゃん本人に「7本全部観ます」と約束した。

楽しみに劇場公開を待っていたのだが、いつまで経っても最寄りの劇場に公開予定情報が入らない。
私にとって平祐奈ちゃんが出演すればメジャー作品なのだが、どこの劇場ででも公開される訳ではないらしい。

そういえば、乃木坂46の『悲しみの忘れ方』もユナイテッド・シネマ豊洲には来ず、お台場シネマメディアージュだった。
今注目している浜辺美波ちゃん主演(宮永咲役)の『咲-Saki-』も、わざわざ池袋まで観に行くしかなかった。

という訳で、2017年最初の平祐奈ちゃん出演作品、『キセキ ―あの日のソビト―』(櫻井結衣役)を、
3月1日の映画の日に、初めて足を運ぶ銀座・丸の内TOEIで観た。職場から近いので立地は悪くない。
作品はというと、祐奈ちゃんが主人公たちと直接絡まない役で出番が少なく、ファンとしてはやや物足りなかった。
しかし、物語の流れをつくる大事な役どころだし、クレジットには4番目に名前が出るから、まあよしとするか。

その勢いで3月3日、いつもの金曜会員デーに豊洲へ
『きょうのキラ君』 (矢作澪役)を観に行った。
(写真は別の劇場で舞台挨拶が行われた時のワンショット)

期待外れだった広瀬すずちゃんの『四月は君の嘘』よりは
少しマシだったが、やはり病気物は状況設定が安易に感じられる。
映画自体が医療モノならわかるが、ラブストーリーにからめるなら、
リアリティの描き方が弱いと、観ていて興ざめしてしまう。
そこは原作が漫画であることの限界なのかもしれない。

そんな中、祐奈ちゃん初挑戦の本人と真逆のドSキャラ・矢作澪は、
ドラマにリアリティを持たせる重要な役で、作品の引締め役だった。
美人なだけに、ドSキャラがハマる!ハマる!!

しかし、あまり美人過ぎると、作品中の適役がかえって狭まるかも。
でも、そこは “女優” だから、演技力を磨いて乗り切って欲しい。

そういう意味では、もうすぐ公開される『サクラダリセット(前編)』(相麻菫役)、『暗黒女子』(二谷美礼役)、
そしてW主演の『ReLIFE』(日代千鶴役)での演技を楽しみにしている。どの作品も人物像が違っているようだ。

<各作品の公開予定日>
 『サクラダリセット(前編)』 
2017年3月25日: ユナイテッド・シネマ豊洲 他
 『暗黒女子』 2017年4月1日: 
丸の内TOEI 他
 『ReLIFE』 2017年4月15日: 
ユナイテッド・シネマ豊洲 他
 『サクラダリセット(後編)』 2017年5月13日: ユナイテッド・シネマ豊洲 他

2017.03.04

浅川梨奈ちゃん 最強説

芸能界は怖いもので、知らないところで次々と新星達が登場する。

浜辺 美波 ちゃんもその一人。写真は映画の一コマ。

漫画が原作の『咲-Saki-』で初主演(宮永咲役)を務めている。
TVドラマ(全4回)と劇場映画の連続シリーズ。
その前の作品から注目されていたらしいが、私は知らなかった。

最寄りの劇場で公開されないので、わざわざ調べて池袋まで観に行った。上映館は東京都でも多くなかった。
しかし、作品は面白かった。個人的には、広瀬すずちゃんの『ちはやふる(上の句・下の句)』より良かった。
話の成り行きからして、次は咲達が全国大会に出場する続編映画が作られるに違いない。また観に行こうと思う。

もう一人、作品中で浜辺美波ちゃん以上の逸材として、私の目に留まった若手女優がいる。

浅川 梨奈 (あさかわ なな) ちゃんだ(上の写真左、現在17歳)。

その存在は以前から知っていた。コンビニに並ぶ漫画雑誌の表紙でだ。
浅川梨奈ちゃんはアイドルとしての下積みを経て、2014年2月から
SUPER☆GiRLS(スパガ)の第2章メンバーとして活躍している。

因みにスパガは結成当時、荒井玲良(現・荒井レイラ)嬢に注目していたが、
グループ自体がパッとせず、玲良嬢も16年6月に脱退(&改名)した。
そうこうしている間に、時代も私の心も完全に「坂道姉妹」に移っていた。

昨年から「スパガの浅川梨奈」として度々表紙を飾る彼女を見ていたが、
スパガからはB級アイドル臭を拭い去れず、敢えて手には取らなかった。
しかし、『咲-Saki-』を観て浅川梨奈ちゃん(なぁぽん)の凄さを認識した。
それは演技中心の他の新進女優には無い、“スタイルの良さ” だ。

『咲-Saki-』の中では、浅川梨奈ちゃんは水着にはならないものの、
スタイルの良さは隠し切れない。それは、“腰の高さ” に表れている。

上の写真を見ても、浜辺美波ちゃんと同程度の背丈で、腰の位置が違う。
これは、メインキャストの後ろ姿を映し出したシーンで顕著に表れていた。

同様の現象は、少し前に欅坂46の佐藤詩織ちゃんでも話題だった。
同じ背丈のメンバーと座ると、詩織ちゃんの方が一気に背が低くなる。
つまり、“足が長い” のだ。これはタレントとして大きな武器だ。

浅川梨奈ちゃんのルックスは、有村架純、武井咲、能年玲奈(のん)、広瀬すず、平祐奈、永野芽郁、浜辺美波、桜井日名子ら今をときめく若手女優と良くて同等、女優としての演技力と人気(CM出演数や一般知名度)なら、決して彼女らの上を行く存在ではないかもしれない。しかし、タレントとしての総合力を評価すると、事態は一変する。

そもそも浅川梨奈ちゃんはアイドルなのだ。SUPER☆GiRLSのセンターを務めるアイドル歌手なのだ。
その点は橋本環奈ちゃんと同じ立ち位置になる。環奈ちゃんも漫画誌や一般雑誌の表紙を度々飾っている上に、
アイドル歌手でありながら、映画の主演(『セーラー服と機関銃-卒業-』)を果たし、女優としてのキャリアも積んでいる。
因みに、浅川梨奈ちゃんも2014年3月公開の『
鐘が鳴りし、少女達は銃を撃つ』で映画初主演している。
私が初めて広瀬すずちゃんと出会ったTVドラマ『幽かな彼女』にも、実は出演していたらしい。

梨奈ちゃんと環奈ちゃんの条件がここまで同じとして、絶対的に違っているのが、水着グラビアの登場回数だ。
浅川梨奈ちゃんは、他の同年代女優やアイドルには無い、
水着グラビア・モデルとしての顔も持っている。
しかも、昨年の水着グラビアや表紙への登場回数はダントツで、事実上の頂点(グラビア・クイーン)と言っていい。

最近のスパガを知らないので、ダンスと歌唱の実力は把握していないが、最低でもAKB48並みと想定し、
タレントの実力を ルックス/スタイル/演技/歌唱/ダンス の5つの要素でレーダーチャートを作るなら、
浅川梨奈ちゃんは限りなく大きな正五角形を描き出すだろう。

そういう意味において、少なくとも2016~17年の 最強女性アイドルと言えるのかもしれない。

ただ一点、気になるのは右の八重歯。もし本気で一流女優を目指すなら、早めに矯正してほしいものだ。
いずれにしろ、彼女の成長ぶりと活躍ぶりを、じっくりと楽しんでいこう。

2016.12.09

平祐奈ちゃん GRAFFITI

2017年に一気にスターダムに駆け上がる前に、平祐奈ちゃんのビジュアルを振り返っておこう。
基本情報: 平 祐奈(たいら ゆうな) / 1998年11月12日生まれ / さそり座天蝎宮 / 血液O型 / 兵庫県出身
同学年組: 広瀬すず1998年6月19日生、渡邉理佐1998年7月27日生、齋藤飛鳥1998年8月10日生、
参考資料: 長濱ねる1998年9月4日生、今泉佑唯1998年9月30日生、橋本環奈1999年2月3日生
参考資料: (1学年先輩組には、守屋茜1997年11月12日生、星野みなみ1998年2月3日生 などがいる)
1998年は私が欧州から帰国した年で、書籍『スーパーロボット大鑑』を通じてバルキリーⅡに出会った年でもある。

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この3年間、私の心が、広瀬すずちゃんと乃木坂&欅坂の46坂道姉妹にフラフラと寄り道していた間に、
“おはガール” 平祐奈ちゃんは、天真爛漫のローティーン・アイドルから “綺麗なお姉さん” に変貌を遂げていた。
『和ごころ』というフォトブックを出版するだけあって、華やかな柄に負けない、艶やかな美しさを携えている。
上の写真で皆さんが気になっている立派な眉毛は、お母さんとの約束で20歳までは剃らないとのこと。

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同年代で一気にブレイクした女優は、何といっても広瀬すずちゃんだ。勢いは祐奈ちゃんより頭一個抜きんでている。
その理由は、新人らしからぬ演技力もさることながら、ミドルティーンらしさを体現したルックスにある。
デビュー当時の広末涼子や宮沢りえの衝撃力に近い。本人の個性がその年代の魅力に見事に合致した結果だ。
そう考えると、今の “シンデレラ” すずちゃんの魔法は、午前零時、年齢だと20代前半で解けてしまう可能性がある。
少女の魅力と、女性の魅力は違う。すずちゃんがどんな大人の女優に成長するかは、楽しみでもあり課題でもある。

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一方、我らが平祐奈ちゃん。世間の認知度では、すずちゃんから大きく後れを取っているが、その理由は少し複雑だ。
登場した年齢の幼さと、年齢を超越した端正な顔立ち、美しいルックスと真逆の天真爛漫そのものの性格が同居し、
見る者は祐奈ちゃんを一体どういう存在と認識したらいいのか混乱し、既存の単一イメージではとらえきれないのだ。
我々の日常生活ではまず出会わない、「6人兄弟の末っ子」という生い立ちが影響しているのかもしれない。

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広瀬すずちゃんと前後し、アイドル・タレントの逸材としてSNSから人気に火が付いた人物に、橋本環奈ちゃんがいる。
かつて薬師丸ひろ子や長澤まさみ(TV)が主演した『セーラー服と機関銃』で、2016年に映画初主演も果たした。
しかし、彼女のシンデレラ・タイムにも期限がある。成長に伴い、“カワイイ” スケール感の魔法は効かなくなるからだ。
人気・知名度とも先を越されたが、逸材ぶりは平祐奈ちゃんの方が上回っている。そこに気付くから “通” なんだけどね。

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平祐奈ちゃんは、おはガールや「Rの法則」などタレントの印象が強いが、デビューは小6、2011年の映画『奇跡』だ。
奇遇にも監督は、2015年の『海街diary』で広瀬すずちゃんを初めて主演(の1人)に大抜擢した、是枝裕和監督だ。
この『奇跡』には、クラスメート役で橋本環奈ちゃんも出演している。是枝監督の起こした本当の奇跡なのかもしれない。

おはスタには2012年4月から14年3月までの2年間出演し、3人ユニット「おはガールちゅ!ちゅ!ちゅ!」を結成して、
『もっとぎゅっとハート』から『夢ふうせん』まで、5枚のシングル曲と、1枚のベストアルバム『心友』をリリースしている。
CDデビューが2012年2月の 乃木坂46とは12年デビューの同期アイドルグループ だ。これも奇遇ではないか。

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ちなみに、おはガールちゅ!ちゅ!ちゅ! のリリースした楽曲CDは、ジャケットの左上から右へ順に、
『もっと ぎゅっと ハート』(2012年8月7日)、『こいしょ!!!』(2012年11月20日)、
『こあくまるんです/サヨナラのかわりに2013』(2013年2月19日)、『夏サンキュ!!!』(2013年7月9日)、
『夢ふうせん』(2013年11月5日)、ベストアルバム『心友』(2014年2月4日) の全6種である。
子供向け番組のおはスタ・アイドルであることから、同年代の小中学生をターゲットにした戦略なのがわかる。

ちなみに、おはガールはジュニアアイドルの登竜門的存在で、OGには 酒井彩名、安藤希、平井理央、末永遥、
ベッキー、蒼井優、あびる優、近野成美、前田希美、松岡茉優 など、名だたるタレントや女優が存在している。
そんな中、おはガールちゅ!ちゅ!ちゅ! は、133回と過去最高のイベント回数を記録したグループだった。

おはガール時代の平祐奈ちゃんが紹介されたTV番組の動画 (ジュニアアイドル節全開)

ファーストDVD発売時のインタヴュー映像

2017年春に公開予定の映画『サクラダリセット 前編/後編』へのオフィシャルコメント

平祐奈ちゃんと VF-2SS バルキリーⅡ

突拍子もない発言に聞こえるだろうが、私にとって 平祐奈ちゃんはバルキリーⅡ非常似通った存在 だ。
たぶん、両者を観た時、私自身の脳が受ける刺激と発生する反応が、共に似通っているということだろう。

最初の共通点は、外観の美しさ
平祐奈ちゃんの顔立ちは、典型的な「美人」顔のバランスで構成されている。
バルキリーⅡは、当ウェブサイトで解き明かしているように、無駄のない最小限の描線だけでデザインされ、
そのライン取りが絶妙で、バランスの良い美しい形状を創り出している。

実は、「美人」とは幾何学的・物理的な構成のことで、顔立ちが 黄金律のバランス” であるかどうかが本質。
だから美人かどうかの判断基準は、文化圏の違いを無視するなら、基本的に個人差が介入しない性格のものである。

一方、「カワイイ」とは見る側の主観であり、生物として “敵意を抱かない・擁護したくなる” 感覚を抱くかどうかが本質。
相手と自分との関係性が判断基準だから、発言や性格も評価対象となり、同一対象でも評価者によって判断が異なる。
造形上の典型は「赤ちゃん顔」で、丸顔、広い額、大きい目、垂れ目尻、上がった口角などを主な構成要素とする。

「キレイ」とは外観から受ける印象であり、髪、素肌、目・鼻・口など、何かに “好印象” な感情を抱くかどうかが本質。
だから、顔立ちが美人でなくても、何か外観上に好意を抱かせる個性があれば、“キレイ” に成り得るのである。
世間一般では、この「美人=黄金バランス」と「キレイ=好印象な個性」の違いが、あまり正しくは認識されていない。

それが2つ目の共通点を生み出している。印象の弱さ だ。
本当の美人であるほど、誰もにインパクトを与えるような、強烈な個性は生み出しにくくなるのである。
つまり、祐奈ちゃんの個性は部位ではなく、「美人」故の全体バランスなため、傑出した視覚的印象に乏しいのだ。
分かりやすい例が、乃木坂46メンバー全員の顔を平均したようなもので、美人になる分、印象的な個性は弱まる。

それはバルキリーⅡも同じで、胸の派手なVライン以外は、形状がシンプルかつスマートすぎて、与える印象は弱い。
何事も、バランスが良すぎて完成度が高くなると、本質を認識するためのキーワードが見失われてしまうのだ。

それ故、3つ目の共通点、不遇な扱い につながっている。
平祐奈ちゃんに不遇という言葉は語弊があるが、魅力の高さと実績の割に、社会的認知度が低すぎる
例えば、2016年のCM出演本数は上戸彩や綾瀬はるかを上回る10社なのに、それほど話題にされていない。
本人の本質的な魅力より、表面的な話題が認知されやすく、最近は桜井日名子ちゃんに注目が集まっている。

バルキリーⅡも似た境遇にあり、ロボット・デザインの本質に目が向けられず、物語が “黒歴史” として扱われ、
しょうもないストーリーや、破綻したデザインのバルキリーで構成される別の『マクロス』シリーズがもてはやされている。

ただ、こういった状況は来年中に大きく改善されると期待している。
理由は、平祐奈ちゃん自身による、一般社会が認知せざるを得ないくらいの2017年映画界での大活躍と、
バルキリーⅡ25周年の2017年に、バンダイが最新技術を投入した可変バルキリーⅡの発売可能性があるからだ。
社会への露出が高まれば、本質的に良いモノは、それだけ多くの人々に認知され、支持は確実に広がっていく。

紅白歌合戦出場で乃木坂46と欅坂46は、確実にメジャー路線に乗っていったのだから、
次は、平祐奈ちゃんとバルキリーⅡのブレイクスルーを楽しみにしよう。

2016.11.13

遂に‼ 平祐奈ちゃん握手会

前回、初写真集の出版記念握手会は、
開催を知ったとき既に締切後だったけど、
今回の書籍出版記念握手会は、
何とか滑り込みセーフで参加することができた。

今や乃木坂46のコンサートや握手会は、
私のような、若葉マークの出不精者にはハードルが高く、
めったに新作CDを買わないので、挑戦するに至っていない。

平祐奈ちゃんは、私が4年ほど前、広瀬すずちゃんと同じ頃から
注目していた若手女優で、当時はタレント活動の方が多かった。
その後、ドラマやCMなどで存在感を示し始め、2015年9月には、
『JKは雪女』 でTVドラマ初主演するまで成長した。
2017年は、主演映画や数々の出演映画が公開される予定だ。
今回の握手会あたりが、直接会えるラストチャンスかもしれない。

さて、握手会だが、受付開始日の11月3日(祭日)はインドに出張しており、当日現地は休日ではなく、
さらに日本との時差が影響し、仕事後にホテルから申し込んだらかなり出遅れ、整理券番号は167番。
それでも参加に間に合っただけ良しとしよう。

整理番号50番までの人は、開始5分前までに階段に順に並んで待つ仕組み。
私のようにかなり遅い順番の参加者は、会場(書店)の店舗フロアで呼び出しの放送があるまで待たなければならない。
待っている間に、結局ランボルギーニのDVDを購入してしまった。書店の思うつぼってところか。
こういう場合、家に帰って調べてみたら、往々にして既に持っていたりする。

参加者は、少年、若い女性、ヤングマン、先輩、大先輩と年齢の幅が広く、彼女の人気振りがうかがえた。
最低でも300人は居る模様。時間は意外と早く、私は50分後くらいで握手会フロアに到達した。

フロアは、並ぶ場所と握手会の場所が壁で仕切られており、姿は見えないものの、
聞き覚えのある明るい声が聞こえてきた。想像以上にハキハキ通る声で、かつ親密な言葉の内容だった。
テンションが十分上がったところで、私の前に5~6人並んでいるとき、数分の休憩が入った。

さて再開。

私の前のヤングマンが、一つ手前の待機場所へ移動したとき、あからさまに驚いた顔をした。
大きく動揺したといってもいい。彼が握手をしているとき、私が待機場所へ動くとパッと視界が開けた。
その意味がすぐ分かった。

祐奈ちゃんが、あまりにも美しすぎる。

よくキューピットのマークで見る、「ハートが射抜かれる」とはこういう状態を言うのだろう。
誇張や冗談などではなく、まるで「ギリシャ神話のヴィーナス」かのように思えた。

私が初めて注目した4年前、彼女はまだ14歳の中学生だった。13歳だったかもしれない。
「おはスタ」や「Rの法則」に出演しており、平愛梨の妹(6人の末っ子)ということもあって、完全な妹キャラだった。
ちなみに、「Rの法則」は乃木坂46のあしゅ(齋藤飛鳥)やみおな(堀未央奈)もレギュラーだ。
今回の書籍の表紙でもおでこを見せているが、祐奈ちゃんは元気ハツラツのでこちんイメージが強かった。

それが昨日11月12日18歳 もう選挙権がある。

私の視界に現れた祐奈ちゃんは、前髪を下して白い肌にキリリとした目元の、
正に「正統派美少女」、いや、大人に成長した「絶世の美女」そのものだった。
写真撮影が禁じられており、その姿を皆さんと共有できないのが残念。

彼女を生で見た衝撃は、私が小学生の時初めてランボルギーニ・カウンタックを見た時の衝撃、
中学1年でブルース・リーの「死亡遊戯」や「スターウォーズ」(第1作)を初めて観た時の衝撃、
そして高校1年で初代タイガーマスク(佐山聡)の試合を初めて観た時の衝撃に近いものがある。
つまり、ある種のカルチャーショックと言っていい。

4年越しのファンであることを伝えた。
「私、坂本龍馬 大好きなんです。高知には一度行ったことがあります。」
私が来年の映画期待してますと伝えると、7本 出ています。」

20秒ほどの間、私の視界に映る全ては、彼女の黒く大きな瞳だった。

なぜもっと気の利いた事が言えなかったのだろう。「7本全て観ます」と言えばよかった。
でも、私は手練れのアイドル・オタクではないし、握手会も初心者だから仕方ないか。分相応というもの。

対象がアイドルであろうと歌手であろうと、女優・俳優であろうと、直接触れ合い、友達のように言葉を掛け合う
握手会というイベントにはまる理由がよく理解できた。少しの手間と労力で、得られる精神的な報酬は絶大だ。
私の日常に例えれば、スーパーカーに出遭ったり、新日本プロレスや格闘技の名勝負を観た時と、
たぶん脳の同じ部位が刺激され活性化し、脳波や心拍数が似た状態を創り上げているのだろう。

私にもし、「1/43精密モデルカー趣味&業界の発展」という超絶に偉大な使命が無かったら、
世の中の正真正銘のオタク先輩達のように、握手会にはまっていくのかもしれない。それは乃木坂46も含めてのこと。
ちなみに私は、乃木坂46より祐奈ちゃんファン歴の方が長い。

今日の総括。

14歳の時に平祐奈ちゃんを「将来のスター」と見込んだ私の眼は間違っていなかった。
乃木坂46のなーちゃん(西野七瀬)より整った瓜実顔で、星野みなみにも劣らない可愛い声を発し、
若手女優のトップランナー広瀬すずちゃんと双璧を成す精悍な眉と目を持つ祐奈ちゃんは、
あと3年以内に、日本を代表する「正統派美人女優」として国民的に認知されるだろう。

そうなることを楽しみに、来年の7本の出演映画を全て観ようと思う。
少なくとも1本は主演映画らしい。調査不足で申し訳ない。

いよいよ握手会主催者や事務所の思うつぼだ。
でもまあ、人生に小さな刺激を与えてくれるスパイスだと考えよう。

刺激的な1日だった。

祐奈ちゃん当日のブログ(彼女の素が表れたお茶目な写真になっている)
http://ameblo.jp/yuna-taira/entry-12219214032.html

2016.07.29

『シン・ゴジラ』 最高 ‼

映画 『シン・ゴジラ』、初日に観た

結論は、「最高
ゴジラ第1作に次ぐ傑作に仕上がっている。

SF特撮映画として、『スター・ウォーズ フォースの覚醒』を完全に上回っていた。
もちろん、記憶に新しいハリウッド版『ゴジラ』とは比べ物にならない完成度の高さ。

ディズニーが姑息な “守り” に逃げた『フォースの覚醒』に対し、
『シン・ゴジラ』の勇気ある “挑戦” にまずは盛大な拍手を送りたい。

古くからの日本の特撮映画に思い入れの強い庵野秀明監督の作品とあって、
劇場には生粋のゴジラ・ファンがたくさん集まっていたようだ。
観客のほとんどがエンド・ロール最後まで席を立たず、最後に拍手が沸き起こった。

ハリウッド映画の必須フォーマットである、観客に媚びを売る余計な “家族愛” や、
ゴジラ映画を子供向け茶番におとしめた、悪しき “怪獣プロレス” を排除している。
私が常々望んでいる、マクロスから “三角関係” と “歌” を排除した処理に近い。

本作では、巨大生物の脅威に対する国家的な危機管理にだけ焦点を絞っている。
マクロスもそうあって欲しい。まずは、空陸の格闘戦を徹底的に追求するべきだ。

『シン・ゴジラ』は、私のようなゴジラ・ファンはもちろん、一般の映画ファンや、
夏休みのご家族連れの方々にも是非劇場でご覧になっていただきたい。

個人的にうれしかったのは、私が昔住んでいた北品川に上陸してくれたことだ。
当時、「北品川(八山橋)がゴジラ日本初上陸の地」というのが私の自慢だった。
居住していたマンションも画面に映し出されたように思えた。

さらに、現在の勤務地周辺の “有楽町~虎ノ門~霞ヶ関” もゴジラに破壊された。
ゴジラ・ファンの私としては、光栄の極みである。

一言、気になる点は、主役の役者に設定人物としての説得力がなかったこと。
配役というのは難しいものだけれど、そこだけに大きなリアリティの欠如があった。

いずれにしろ、皆さんご自身で映画 『シン・ゴジラ』の完成度を確認してみてほしい。

2015.12.19

スターウォーズ・フォースの覚醒

公開2日目の12月19日、朝昼晩と3回続けて『スターウォーズ・フォースの覚醒』を観た。
これから楽しむ方のために、ネタバレする記述は避けるが、どうしても言いたいことがある。

1日に3回続けて観るのは、第3作『ジェダイの帰還』(エピソード6)以来だ。
もちろん、第1作(エピソード4)から連続7作、全て封切時に劇場で鑑賞している。

前作(エピソード3)からでさえ、既に10年が経っており、ストーリー上で今回作の
直前の物語であるエピソード4(1983年公開)からは、何と32年が経過している。

さすがに、登場する役者の親子関係というのは年齢的に隠しがたい無理があり、
どうみても祖父母と孫の関係になっている。老け顔メイクはできても、若返りメイクは難しい。

ルーカスフィルムを買収したディズニーは、この一発目で失敗しないよう守りに入った感が強い。
3回観た1回目の鑑賞時から、ストーリー的にエピソード4のデジャブかと思った。

エピソード1がファンの期待を受けて大ヒットしたものの、ファンからの鑑賞後の意見は、
期待外れ的な辛辣なものが少なくなかった。結果として、エピソード2では動員数が減った。

公開前は熱烈なファンたちのおかげで盛り上がるが、本当のファンは作品に厳しい。
観客の期待が高ければ高いほど、作り手側はその期待を良い意味で裏切るのは大変だ。

ニュース報道などでは、「感動した」「期待以上だった」との声が多く聞かれたが、
その方たちはたぶん、リアルタイムで第1作から追いかけては来なかった人達だろう。

そうは言っても、さすがはスターウォーズ・シリーズで、連続3回観ても飽きない完成度だった。
しかし、根本的なストーリーに新奇性が全くなく、言い方を変えれば新しい挑戦を行っておらず、
画面構成もやたらと既存のファンへのゴマすりのような、オマージュ満載の内容だった。

たぶん、私らの様に長年のコアなスターウォーズ・ファンが求めていたものは、
思い出探しのようなチンケな構成ではなく、予想だにしない新しい展開だったはず。

スターウォーズが全9作の壮大なスペース・サーガであると聞いたのは中学生のころ。
「生きている間に全9作観れるかな」という、大きな不安と期待を抱いたのを今でも覚えている。

人生を通して追いかけて行こうと覚悟した経験のある、我々生粋のファンの思いとは裏腹に、
10年間のブランクと、ディズニーへの身売りが、作り手側の覚悟を軟弱にしてしまったのだろう。

スターウォーズ・サーガは壮大な物語であり、これから何世代にもわたって愛されていく映画である。
一作品の公開時における観客を強く意識し過ぎると、サーガ自体の普遍性を弱体化させてしまう。

そういう意味で本作エピソード7は、たぶん興業においては勝者となるだろうが、
全9作が出揃った時、サーガを構成する1/9の物語としては、最弱の敗者となることが想像できる。

オマージュ的構成を甘受するとしても、登場人物の内に秘めた熱情というモノが強く感じられなかった。
物語として、どの登場人物にも大して感情移入できなかったのは、そこに原因があるだろう。

ただ、3部作の1作目だから、次の展開如何では今回の内容が伏線となって、存在意義が高まるかも。
いずれにしろ、始まったばかりだ。

次回作では、「エピソード5・帝国の逆襲」のように、我々コアなファンの度肝を抜くような、
斬新で挑戦的な仕掛けを施してほしい。

フォースと共にあらんことを。

2015.08.22

『カーマガジン』誌で紹介

世界モデルカー博物館が、ほんの小さい記事なれど、
8月26日発刊の『カーマガジン448号』(2015年10月号)で紹介される。

全国的なメディアに掲載される意義は大きい。多くの人に知って欲しい。
今回は写真2枚だけだが、いつか直接の訪問取材を期待。

さて、飛ぶ鳥を落とす勢いの広瀬すずちゃんだが
現在、初の主演映画撮影に取組んでいることをご存じだろうか。

2016年春公開の、かるた少女の映画『ちはやふる』だ。
まさか、ドラマ初主演後こんなに早く映画初主演するとは、私の予想を上回る躍進ぶり。

今度は一つ、残念なお知らせ。
かのSKEのかすみ草松井玲奈がとうとう卒業。
彼女は彩色兼備なので、AKBグループ卒業生としては、他の誰よりも活躍できるはず。

それにしても、ここ数年の新日本プロレスは凄まじく、かの黄金期を凌駕したかも。
先日のG1決勝戦も期待以上の名勝負だった。選手層の厚さが圧倒的強み。
やはり、真摯に「内容」を充実させることが、高い支持を得る大前提ってことだ。

Who is 「私」? -自己紹介-

1965(昭和40)年生まれの射手座A型、ありふれた日本人ビジネスマン。シンプルなラインで洗練されたデザインなどをこよなく愛す。

ロボットでは Zガンダム / 大張版ドラグナー / ダンガイオー、そしてVF-2SS バルキリーⅡ。ヒーローでは バットマン(映画版1&3) / イナズマン / 破裏拳ポリマー / ダースベイダー。

工業製品では70年代に日本を席巻したスーパーカー。実は1/43精密モデルカーの自称「世界屈指のコレクター」。本サイトとは別に、モデルカーの愉しみ方を伝えるウェブサイト『モデルカー学』全7章を2017年2月6日に開講(日本語部分のみ)した。

新進女優では平祐奈さんと広瀬すずさん。グループ歌手では乃木坂46と欅坂46。基本はハコ推しだが強いて言えば、星野みなみ、堀未央奈、佐々木琴子、高山一実、岩本蓮加、菅井友香、長濱ねる、守屋茜、渡邉理佐などが推しメン。ひらがなけやきも意外と好きで、推しは齊藤京子、加藤史帆、渡邊美穂、小坂菜緒ら。二期生が加わってひらがやけやきは大化けする予感。

2017年6月25日から英国ロンドンに駐在(19年振り)し、2018年6月7日に日本に帰任。ロンドンでの欧州見聞録は『モデルカー学』のブログとFacebookに掲載中。

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